「こんな建物をたてたい」という建造物の概略を描いていくプロセスです。
顧客の要望に対して、予算と構造的知識、技術的な実現性が問われる高度な仕事です。
概念設計をもとに全体的な図面を作成します。内容によりCAD(コンピュータ支援設計)も使われます。
全工程の基本を決定していくプロセスで、建造物に関する豊富な知識、経験が必要です。
基本設計に基づき、パーツごとの原寸(実物大)図面を作成していきます。
複雑な構造のものは発泡スチロールなどで模型を組み立てる場合もあります。
原寸図面をもとに素材となる鉄板やH鋼、筒などを切断、穴あけ、切削等を行い、パーツ部品として仕上げていきます。
一次加工されたパーツを組み立て、製品の原型をつくるプロセスです。自動車でいえばエンジンの部分。
微細な狂いも許されない高精度を要求されます。数トン単位の鉄の板を組み合わせた場合、自重で歪んでしまうことも。歪みはバーナー1本で矯正されますが、相当な熟練を要する匠の技です。
組み立てられた製品を溶接していくプロセス。自動車でいえばボディ製造にあたる花形的ポジションです。
多様な製品ニーズに応えていくには、あらゆる溶接法を熟練していなければなりません。機能性、精度はもちろん、ムラなく均一に仕上げるなど、見た目の美しさも要求されます。
溶接が正しく行われているか、超音波を使って検査します。
溶接は100点満点であたりまえ。鉄と鉄の間に針穴程度でも隙間が見つかれば不合格になってしまう厳しい世界です。
最終仕上げ工程です。
自重による微細な曲がりなどを、バーナー1本で矯正していく、職人芸ともいえる技術が必要となります。